映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

微妙。中華航空の機内モニター、日本語吹き替えで視聴。

メリル・ストリープが日本公開前にわざわざプレミア試写会へ来日するなど大きな広告キャンペーンを張っていましたが、映画は残念な出来。メリル・ストリープの演技に文句はまったくないが、逆に言うとそれ以外に特筆するべきところがない。

一国の首相をやった現存する人物の物語だけに慎重に描いたのかも知れませんが、その分説明不足なところも多くこの映画を見ただけではわからないことがありすぎました。描かれる時系列も飛び飛びで、スクリーンで描かれている内容と実際の流れがとても把握しづらいです。登場人物も身内なのかヘルパー的なものなのか、その辺もわかりづらくて見ていて楽しくなかった。

政治家の物語なので当然政治的な主張もみられますが、その背景になっていたことなどがまったくわかっていないとおもしろさが半減してしまうのかもしれません。実際わたしは見ていてそれほど興味を持てなかった。

複雑で問題の多い時代であったということはもちろんわかりますし、首相を辞任するいきさつも政党内のどろどろした問題であったことなどもわかります。しかし、もっと観客がみていて楽しくなるような、ちょっとクスっとするような場面をもっと増やしてもらえないとみていてつらいだけでした。

http://movie.maeda-y.com/movie/01652.htm 超映画批評 45点