映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―」

やや良。この映画に出てくる山本五十六提督などの登場人物が、本人に見えるかというと否といわざるをえませんが、映画としてはまずまずまとまったものに仕上がっていると思います。十分オススメ出来る出来。見たのは平日昼間の回、お客さんはやはり年配の方が多かったです。

気になったポイントというと

山本五十六という人物はそもそもあんなにガタイがよくないのに、役所広司では体格がよすぎる。米内光政役の柄本明と並ぶと背の高さが逆で違和感が…。
・井上成美を柳葉敏郎を演じていましたが、やはりどこまでいっても柳葉敏郎
南雲忠一が悪く描かれすぎ。永野修身も悪く描かれすぎ。
山口多聞は逆にかっこよすぎ。健啖家というのは描かれていたが肥満体であるはずなのに。形見の帽子など史実に沿っているところもあるが、描く必要があったかは疑問。

TVと違ってナレーションやテロップでの人物紹介や説明がないので、予備知識が全くないと理解出来ないことがかなり多かったかも。そこまでやってる時間がなかったということもあるんでしょうが、2時間半というのは短くもない時間。もう少し必要ない部分をカットしてうまくまとめることも出来たんじゃないかと思う部分もあります。

あくまで山本五十六という人物が残した記録、実績をサラっと紹介しつつ、原作者個人の戦争観を描いている映画、といった感じ。この映画上で描かれていることがすべて真実であるとは思わずに、あくまで映画として楽しむとよいでしょう。

http://movie.maeda-y.com/movie/01631.htm 超映画批評 85点