DVD「Enthiran」

Ayngaranから発売されるであろうBlu-rayを割とすぐに発売されたTelugu語版などをパスしつつ、情報、感想等すべて避けて内容を把握しないまま我慢して待ち続けましたが、1年たってもまだ発売されないのでさすがにあきらめてマレーシアに旅行に行ったついでにLotus Five Star版DVDを買ってきました。表示価格RM26.90のところRM23.90でした。600円ほど。ちなみに映画館での観賞でRM10程度なので、安値感はあまりないです。

やや良。よく出来ているとは思うし、話もそれなりにまとまっているんじゃないでしょうか。ただ、個人的にはSivajiの方がよかったように思う。Shankar監督の映画というと政治的アピールなどが話題になる(と思う)し、見る側もある程度はそのことを期待して見る部分も少なくとも私はありますが、この映画にはそういうのはほとんどなかったと思うし、感じられなかった。エンターテインメント映画という意味ではいいのかもしれないが、変に期待してただけ残念に感じたところもありました。

ラジニを素材としてエンターテインメント映画を作るという意味ではとてもよく出来ている。Sivajiでやられていたことを更に発展させるとこういう感じになるかな、という風ではありますし、出来自体もよかったし目につく粗も特になかった。

Aishwarya Raiも好演といえるでしょう。芯の通ったかわいらしくも強い女性を演じていた。あまり映画できちんとみたことがなかったが、悪くなかった。ラジニと共に年齢よりも若めの役だったと思いますが、カバー出来ている範囲でしょう。

コメディアンはSanthanamとKarunas。製作が発表された時点からメインコメディアンはSanthanamがやる、ということが大きく報道されていたように思ったが、なんてことのないコメディ風味な脇役でしかなかった。もっとSivajiでのVivekのような、Santhanam独特の色を見せて欲しかった。

音楽はよかったように思います。CDだけ先にAyngaranから購買して聞いていたし、ネット上でも何度となく聞いていたので今更どうこうというのはあまりないんですが。ソングシーンもほどほどに挿入されていたと思うし、演出自体は派手派手なものが多かったが映画の雰囲気は損ねていないでしょう。旧来のタミル文化的なものがもう少し欲しかった気はしますが、そういうのを入れ込む内容の映画でもなかったのかな。

このたび東京国際映画祭で上映され、その後各地で封切りされるそうです。東京国際映画祭にはちょっといけなさそうですが、ロードショウされたら日本語字幕でもう一度楽しみたいと思います。

http://cauvery-south-cine.at.webry.info/201010/article_3.html 日本語で内容解説
http://munmun.moo.jp/archives/2011/01/enthiran-the-robot.php