BD「悪人」(台湾盤)

良作。見終わってスッキリさわやかという映画ではないが、現代社会でどこにでもありそうな、そんな問題を描いた映画。誰にでも薦められるという種の映画ではないが、非常に完成度は高い。

男女の出会いもほとんどない閉塞した田舎で、出会いを求める愛に飢えた男が主人公妻夫木聡。この役を演じるに当たって色々悩んだそうです。確かに観客が思い描く妻夫木のイメージとはまったくかけ離れた、根暗でいじけたキャラクター。ただ、それを最終的にはうまくものにしていたように見えました。

相手役が深津絵里。主人公とのセックスシーンがあるが、最初はサラっと。2回目は濃いめに。主人公との関係性の深まりをうまく描いていたんではないかと思う。

樹木希林が主人公の祖母。一通りのことは世話して、主人公を青年になるまで育て上げはしたが、やはり世代的なギャップから与えられないものも多く色々悩む役でした。

ビッチ女役の満島ひかりが非常に見ていてむかつく演技でよかった。現実にいたらものすごくいやですし、実際にいそうですがまあ映画の中のキャラですので「よかった」。

あとは柄本明がいつも通りよく、その妻、宮崎美子もよかったが、なんとなくいつも見るような役者さんが多く、そういう意味での新味はあまりなくその点は残念かも。

http://www.amazon.co.jp/dp/B003YUBDOA/ 台湾盤499元。1500円程度。ディスクは1枚で特典等は無し。

http://movie.maeda-y.com/movie/01509.htm
http://www.cinemaonline.jp/review/kou/12713.html