良作。正直大ヒットすることはないだろうと思いますが、ちょっと心に残る、そんな映画かな。実際2月19日公開で3月1日のファーストデーにいきましたけど、ガラガラでしたよ…
ストーリーはマット・デイモン、セシル・ドゥ・フランス、そして双子の子役の3本が最後に収束していくという流れです。
マット・デイモンの悩みはドラマ化もされてた気がする「サトラレ」に近いものがあるかなと思いました。立場は逆ですが。
映画の最終盤に、それまで表情に乏しかった子役の子が一転して見せた笑顔がとても印象的でした。
劇中にもありましたが非常にセンシティブな問題であり、有名人であるクリント・イーストウッドが監督、スティーヴン・スピルバーグが製作までやったからこそ出来た映画かもしれません。超映画批評では「イーストウッド版・大霊界」と表現されていますがまさにその通り。かたや丹波哲郎版は日本的、東洋的なあの世でしたが、こちらは西洋的な宗教イメージで表現されています。できる限り特定の宗教色を出さないようにとの配慮なのか、シーク教徒だかが火葬場に入ってくるシーンも見られました。
死後の世界を描いているように見えますがそれよりも、生きている自分たちにもいつか必ず来る死に向かって「今」をどう充実させて生きていくかを描いた映画です。丹波哲郎版のように具体的な映像表現はそれほどないですが、必要十分な表現はされていたとわたしは思います。