映画「わたし出すわ」

良くできた佳作。良作といいきれるほどのキレは感じませんが、テーマそのものはうまく見せていたと思うし、また全体の雰囲気、登場人物のキャラ付けはわりと良くできていた感じがしました。

テーマはズヴァリお金。脚本が森田芳光監督自身と言うことで、見せたいものを見せたいように見せられたのではないかなぁ、ということ自体は感じました。舞台となる冬の函館、北海道のどんよりとした空模様が非常に物語全体を象徴しているようで、自分自身が北海道にいたときのことを思い出させられました。

観客として見ていてスカっとするような部分がないために、終始モヤモヤっとしたものを抱え続けてスクリーンを見続けることになり、その点は不満を感じましたが

「まあこんなもんかな」

という感じですかね。お金というものは魅力もあり魔力もあり、また幸福をもたらすものでもあり、また破滅の引き金ともなるものでもあります。そんな、誰もがわかっていそうでなんとなくしかわかっていないことを、多面的に見せる形で作られた、そんな映画だと思います。

割と早い時期にテレビでもやるでしょうし、レンタルでもいいですが気になったらちょっと見てみてそれで損はしない、そんな映画でしょう。劇場でみるにはちょっと値段が高いかもしれませんが、わたしはまずまず満足しました。

http://watashi-dasuwa.com/
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