映画「デリー6」

普通。ちょっと前にNHKのアジアフィルムフェスティバルでみてきました。直前に放映されていたキルギスなどの合作映画は観客が20人もいないほどだったのに、この映画になってドっとお客さんが入ってきました。その数50人ほどかな?ボリものの固定客をみた気がしました。

が、、、、、、、、、、、、、、、、、、

わたしのみたいインド映画はこういうのじゃないし、この映画はあえていうなら凡作だと思う。舞台はデリーの下町なのに映画そのものにはインド色が薄まっているというか、ハリウッドものっぽい。ソングシーンも複数入っていましたが、どうということもない。あとソングシーンでCGが入るところがあるんですが、それがものすごくしょぼい。場面変化にインパクトがあっただけにもったいなかった。

映画の導入部分はアメリカから始まり、すぐにデリーへ。デリーでインドの水、電気事情、人口密度、賄賂、宗教的慣習などをざっと説明したあとはそういったところはまったく描かれず。アメリカとインドでの生活インフラの差、生活文化の違いを乗り越えて、オチの「俺インド人だからやっぱインドがいいよ」っていうのに持って行くところなんだと思いますが、正直説得力なし。

ヒロインの結婚の流れに反対するのも文化的な意識の違いで、いまだにインドであの結婚のパターンは不自然ではないと思うし、そういった文化ギャップをどう乗り越えるのかをもっときちんと描いて欲しかった。終盤の宗教対立、猿男のくだりも非常に描き方が雑だと思うし、オチへのもって行き方もとってつけたような流れで唐突すぎる。

主役アビシェーク・バッチャンアミターブ・バッチャンの息子でアイシュワリヤー・ラーイの旦那。普通。

ヒロイン、ソーナム・カプールアニル・カプールの娘さんだそうですがそつなくヒロインをこなしてたな、と。特にこれといった特徴は感じませんでしたが、キレイだし度胸もありそうだし、年齢的に上の世代と交代するヒロイン役の一人になりそうだなとは思いました。

あとは親戚などが多いのですが、重要でない役なのに出番が多すぎる。背景に映ってるくらいでちょうどいいような人物までどんどん前にでてくるので正直わけがわからなくなりました。インドっぽいといえなくもないんだろうけど、ストーリー的には疑問でした。もっと主役周りの演出に時間を割くべきではないかと。

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