すばらしい。タミル映画でハイセンスだなーと初めて感じさせられた気がします。もちろん映像効果などではまだまだ過渡的な部分も多々ありますが、非常に完成度も高いしこれはまちがいなく万人にお勧め。
なんといってもAjithがUltimate Starの名に恥じなくとにかくカッコイイし、田舎ものとギャングの格好に差がかなりあるので幅を楽しめます。田舎ものの格好での出番は少ないので、もっとダサい感じにしても良かったんじゃないかとは思います。
内容的にはリメイクであることもあって、展開もほぼシャールクの「DON」と一緒。詳しくは下の「カーヴェリ川長治の南インド映画日記」さんのサイトを見てください。
ギャングものということでスーツ、背景などなどモノトーン基調でコントラストがすごいです。シャールクのDONではここまでモノトーン調ではなかったな、と思いましたがギャングぽさを出すにはこれで正解でしょう。
ダンスシーンの配置も最後に向けてテンションをあげていく感じでよかったと思います。場所も多種多様、傾向もまちまちなのでバランス良かったんではないでしょうか。
Nayantaraの扱いをもうちょっとよくしてもらいたかった、というのはあります。肉付き的にはぎりぎり感もありますがダンスはまずまず。DONでのPriyanka Chopraに比べると出番少なすぎだし、からみも短くキャラが際立ってない感じでした。
一方Namithaは太りすぎ、という感じよりは「巨漢」。縦にも横にもでかすぎる、というのがまさにぴったり。ウケるのかどうかはよくわかりませんが、もうちょっと何とかした方が。マレーシアで撮影した以上、もうちょっと国際的なウケを考えた配役でも良かったのではないでしょうか。
Rose Dawnという新人女優さんがBillaを誘惑する役をやっていますが、正直イマイチ。アップになるシーンがありますけど、なんか肌汚くないですか?スタイル的にはまずまずだと思うんですが、ダンスシーン1曲メインでやらせてるんだから、もうちょっと配役を考えた方が良かったのではないかと思います。まあチョイ役だからいいんでしょうけど…
Santhanamが意外に重要なポイントででてくるので笑えました。ワンテンポ遅いしダンス踊らせてどうすんだという風にも思うし、もうちょっとコメディスターとして笑いを提供してもらいたい感じもありましたが、まあこんなもんなのかな…
金庫破りのキャラクターを削ったことにより、子役の出番が激減。もうちょっと出番欲しかったですかね。セリフもきわめて少ないしキャラがつかめませんでした。
終盤Ajithが葉っぱをかむシーンがあるんですが、かみたばこではなくキンマの葉だそうで、この辺に時代の流れを感じますね。
追記ですが。ダンスシーンで妙にフォーカス甘い映像がちらちら混ざります。フィルム用の映像にビデオ映像をまぜたような感じで違和感がありました。
あと主役のAjithに時間を割いてるせいなのか他のキャラが全般的に立っていなかった感じがかなり強いです。そのために各種シーンで「なぜ?」と思うようなところが結構あります。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1026015138&owner_id=1769732 DONの感想
http://en.wikipedia.org/wiki/Billa Wikipedia 2007年版です
http://cauvery-south-cine.at.webry.info/200801/article_2.html カーヴェリ川長治の南インド映画日記