「Sivaji:The Boss」がラジニの祭りなら、「Dasavatharam」はカマルハサンの祭り。そんな映画でした。興行成績もよかったようですが、非常にオススメできる出来だと思います。あとはやはり昨年公開の映画ということもあって、DVDでも映像がきれいです。マスターデータがよいからでしょうけども。
まあカマルハサンが10役こなしているというだけでもわかろうというものですが、すごいのは3役同時は当たり前、4役が同時に画面上に登場するシーンまであるという特撮。もちろん合成なのはまるわかりではありますが、本人同士の格闘に、巻き込まれるのまで本人という文字通りわけのわからない、目が離せない展開がばんばんと続きます。
カマルハサンの役は
・過去の役(1曲目で歌ってる人物です)
・化学者(主役)
・シュワちゃんみたいなおっさん(敵役)
・ダレル・メヘンディみたいなシーク教徒の歌手
・警官(管理職っぽい)
・TVプロデューサー
・ばーさん
・合気道か古武術使いの日本人
・イスラム教徒ののっぽ
・ブッシュ(アメリカの元大統領のブッシュです)
とまあだいたいこんな感じでしょうか。とにかく多彩。終盤手前までは脇役をからめての展開なんですが、終盤にかけてはAsinを除けばもうカマルハサンキャラだけでどんどん話が進みます。無理目の役ももちろんありますが、物語の中できちんと役が立っていてそれほど無駄なキャラがなかった感じです。あとはもうとにかくシュワちゃん型な悪役キャラが強烈(顔の方も)で、撮影も相当苦労したであろうと思いますが、非常に楽しめました。エンディングロールでメイキングとしてメイクシーンが映されますが、相当に大変そうでした。
インターミッションの前、ローカル列車内でのシーンでAsinのセリフが消されているところがあります。なにかしゃべっているんですけど音声なし。一体なにをいっていたんですかね。
中盤までばさばさ人が殺されてましたが、終盤にかけては殺されません。最後の〆がスマトラ沖地震による津波なので、それによる死者が多数出たことに弔意を示したのかも知れません。
しかし細菌兵器の片付け方が津波でいいもんなんですかね。非常に危険な気もしますが…。まあインドだからいいのかなぁ。
あと残念なことにAnniyanに続いてPowerDVD7の相性がでました。しかもクライマックスだけ。後ろから2つめのチャプターの終盤、完全に物語がシメにはいったところでの不具合だけにもんのすごくガックリきました。他のプレイヤーでは問題ないのでなんとも…
http://en.wikipedia.org/wiki/Dasavatharam
http://www.hurights.or.jp/newsletter/J_NL/060/04.html スマトラ沖地震・津波後のインド・タミルナドゥ州の状況と復興の課題
http://munmun.moo.jp/archives/2007/05/kamalhaasan.php