映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

微妙。予告編を見た限りでは面白そうだと思っていたんですが、本編ではもやもやしたまま見終わってしまった感じ。好評なようですから、いいものを感じる人も多いんでしょうが、わたしはダメでした。

トム・ハンクスは存在感のあるチョイ役。細かいところはさすがにうまいがだからどうということもない。

奥さん役サンドラ・ブロックが母親像としては理想的ともいえるキャラクター。ただ、ちょっと理想的すぎた感はあるんじゃないでしょうか。オチに至る流れなどがちょっと出来すぎ。

主演の子役の子はみていてイラっとするところも多かったが、逆に言うとよく演じられていたのだろう。アスペルガーについては全然わからないのでなんともいえません。

おじいちゃん(らしい)役のマックス・フォン・シドーが中盤から強烈な存在感を放っていました。アカデミー賞助演男優賞ノミネートも当然といえる演技だったんではないでしょうか。すばらしかった。最後まで「間借り人」以上の言葉での説明がなかったのもにくい演出。

話としては喪失からの再生を描いた少年の成長物語なわけですが、この映画でなければならない部分がわたしには感じられませんでした。そういう意味で「可もなく不可もなく」という評価になりました。