映画「100,000年後の安全」

普通。現在進行形で世界が抱えている問題の、フィンランドという国家が用意した一つの解決策に対しての問題提起などを描いたドキュメンタリー。NHKのBSでも放送されていたようです。淡々とした映像が続くので、若干眠くなりました。実際いびきをかいてる人もいましたし…。しかし福島の事故以後改めて問題視されている日本の原子力行政、それを考える意味でも必見といえるものはありました。

原題Into Eternity。10万年という年数は劇中で語られる、放射性廃棄物の有害性が無効化されるまでの時間です。ただ、個人的にはEternityという単語から感じられる未来永劫性が、10万年という数字で表してしまったために失われてしまうように思います。NHKでは「永遠に(とわに)」という表現が持ちいられていたようですが、そちらのほうが良かったように思います。

映画の中で処分場について様々な問題が提起されていました。10万年後の地球上生命体へどうやって意思伝達をするかという問題、地下にある処分場の地表部分で紛争等が発生する可能性などなど。

この映画を見ると、少なくとも地震の多い日本では原子力発電は向いていないし、更には放射性廃棄物の最終処分場などとてもじゃないが作れない、ということが理解出来るのではないでしょうか。現状問題は山積していますが、それを改めて理解する上でも見て損のない映画。

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