DVD「Aegan」

見終わりました。終盤の展開はオーソドックスな作りだったので、そこがもうちょっと変化球だったらよりよい”作品っぽさ”が出たんじゃないかなぁ。その点だけはちょっと残念でしたが全体としてみれば非常に良くできていて楽しめると思います。良作でしょう。

舞台となっている大学の場所、制作年度の違いはありますが、Vijayの「Sachein」と比較するとこちらのほうが圧倒的に登場人物、ダンス演出などでもキャンパスっぽさが満ちあふれていたと思います。

主役のAjithが既に”大学生”というには無理のある年齢なのは当然のこと。この映画ではその点をなかったことしてスルーするのではなく、物語の流れの中に含めています。最初拒否されていたのがきっかけをつかみ、クラスメイトに仲間として認められていく一連の流れは爽快感を感じさせてくれるものでした。Billaのときに感じられたダンスの不自然さなども少なく、よい出来。

ヒロインはおなじみNayantara。今回は大学の講師役です。舞台が大学ですからまわりの女性が若々しい大学生ばかり(本物かどうかはしりませんが)のなか、大人の色気を放つ艶っぽさがよく出ていました。Nayantaraも似たような年齢のはずなんですがね。

物語の中で重要なキャラとして別のカップルがいるんですが、Navdeepという俳優さんとPiaa Bajpaiという女優さんです。Piaaという女優さんのほうはこれが2作目ということで初々しさはありました。Navdeepという俳優さんも24と若い(Nayantaraと同じ)にもかかわらずよく動いて目立っていました。まだまだ迫力を感じさせるほどのものではありませんでしたが、主役はってる映画もあるようですし楽しみですね。

敵役はSuman。髭と髪型(もろかつらでしょうけども)のせいで最初誰だかわかりませんでした。なかなか妙な味のあるキャラで面白かったです。格闘シーンはまあなんかみたことあるような展開で残念。

また、格闘シーンでカメラが違うせいなのかフォーカスがあまくなる点があります。高速度ビデオカメラを使っているせいなのかなと思いましたが、演出として成功してるとはちょっといいにくいです。そのあたりのシーンでのカメラワークはかなり工夫が感じられてよいですが、いい加減主人公が理由もなく常にスーパーマンな展開に飽きてきました…。今更かよって感じでしょうけども。全体からみると格闘シーンの占めている割合は少ないのでこれでもいいのかなと思いますが。

悪役を片付けて、一番最後の〆は細かく説明することなく非常にあっさりと流していますが、これは演出として成功じゃないでしょうか。世界に悪事を働くものの滅びることはなく、家族、庶民の平和を守るために正義の主人公の戦いは続く、ということなんでしょうかね。

ちなみに英語版WikipediaのPlotですが、終盤で判明する驚愕?の事実がサラっと書いてあるのでネタバレを気にする方は読まない方がよいかもしれません。Castにも書いてありますね…

エンディングロールで続く、と書いてありましたので続編が期待できるのかも。色々方向性を考えられそうな設定だと思うので期待したいですね。

http://en.wikipedia.org/wiki/Aegan